#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る~番外編:“この「地域」”・・・といつまでも魅力を伝えていくことができるのか(TEXT1)

TEXT1 地域情報誌お蔵入り原稿これまで「ローカルズラウンジ」は「ローカルズナレッジプロジェクト」として、定義(テーマ)を元に地域の魅力をレポートし、このHPあるいは地域情報誌に掲載してきました。このたび「ローカルズナレッジプロジェクト」はNPO法人として設立し、登記上では2019年12月3日、それ以降申請などの準備をし、2020年2月にようやくお伝えできる状態になりましたのでご報告します。画像は、地域情報誌に掲載する予定だった原稿でお蔵入りしたものです。NPO法人を設立したことから紙面掲載するにあたってデザイン変更していきます

#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る~番外編:“この「地域」”・・・といつまでも魅力を伝えていくことができるのか(TEXT2)

TEXT2 タグラインに込めた想い今後、当面の間、地域情報誌では「タグライン」を掲載し、その下に「ローカルズラウンジ」の案内を掲出します。「ローカルズナレッジ」そして「ローカルズラウンジ」は地域レポートに留まらない活動を行い、地域の良さを体感できるように努めます。詳細は実施時に、地域情報誌もしくはHPでお伝えするようにします。“KEEP IT LOCAL by Journalism”というタグラインですが、“報道(機関)によるローカルであり続けよう(というムーブメント)”というのが直訳になります。“KEEP IT LOCAL”すなわち“ローカルであり続ける”とは、それぞれの「地方」における「地域」らしさをずっとこだわり続けていく、という意味です。背景として、ITやFCの発達による「地域」との関わり合いの変化によって、極端な話、地域コミュニティの在り方も変わってきています。また、地方は観光地化する以外に魅力を伝えることが難しい局面にあります。新しい何かを立ち上げ続ける勇気も元気も地方にはなかなか困難かと思います。しかしどの「地域」にも原風景は残していて(残っていて)、そこには価値があり当然「人」が介在し「地理」を活かして「歴史」や「文化」をつくり刻み込んでいるはずなのです。それらを編集しアップデートすることが地方の魅力づくりを形成するのだと信じています。“by journalism”...

#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る(TEXT1)

TEXT1:時短を意識した交通・輸送網として、この「地域」に存在今や、アジア圏では「空港」が百貨店型となりつつあるというように、アジアという領域においては「空」における地方創生が盛んになっていることが理解できる。この「地域」でも、古くから名古屋空港があるように「空」での移動に対しては理解度が高いエリアといえるが、中部国際空港が開港した後はどうか。国土交通省の資料などに基づき調査した文献によると、名古屋空港から地方への利用数は倍以上に増加しているようだ。これはこの「地域」だけではなく他の「地域間移動」も同様といえる。「フジドリームエアライン」は、設立して10年の会社だが母体が輸送を軸にした静岡県を代表する企業「鈴与」で、地方と地方を結ぶことをコンセプトとしている航空会社だ。では実際に、この「地域」の人達が「空」の旅を楽しんでいるのかどうかを調べてみた

#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る(TEXT2)

TEXT2:旅行といえば、テーマパーク。「空」での時短は、ビジネスとして利用価値が高いグラフは、この「地域」にある企業で、n値はさほど多くないが意識調査をした結果だ。地元以外は、東京と大阪が圧倒的だ。テーマパークへ行くことが予想される。年齢層としてもご家族での「旅」が主のようで、「旅」として意識するのは年間でいうと数が限られているのだろう。そのかけがえのない時間を費やすのには、テーマパークが最適だという判断ではないか。これは、飛行機で向かう先に対しての興味度がなかなか喚起できていない結果ともいえる。何故なら「空」での移動に対しての理解度は高いと調査から一目瞭然だ。先ほどの文献で“利用数は倍以上に増加”ということだったが、中身はビジネスでの利用が主のようで、それは今回の意識調査でも理解できる結果となった。この「地域」ではあいち航空ミュージアムを設立したり、三菱スペースジェットの拠点にするなど独自の展開をしているが、アミューズメント性よりも実利的なビジネスという印象を更に大きく感じた

#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る(TEXT3)

TEXT3:MaaSの本格化は成り立つか。「地域」に特化した交通・輸送会社の根本に迫るMaaS(MobilityAs A Service)マースは、バス、タクシー、電車、ライドシェアなど多数にある交通網をITを利用して検索、予約、支払いを一括で済ませられるようにサービス化することだ。既に欧州、フィンランドでは取り組みが盛んになっているようだが、日本においても実証実験を行っている。まだまだ先の話なのかもしれないが、自動運転技術が発達すれば、高齢者もドア・トゥ・ドアで安価且つ安心に移動できるということになる。この「地域」におけるこれらの実験は、春日井市と名古屋大学が主体となって高蔵寺ニュータウンで進めようとしている。日本版MaaSは近い将来実現していくのだろうが、現実的に「地域」の輸送網として「地域」に根差している企業では、あおい交通が代表格だろう。同社のバス運行は、勝川駅から名古屋空港、そして名駅。それ以外では駅から小型バスでの運行などがある。こういった目につきやすい業務だけみると限られた(ニッチな)場所での移動手段を得意とした地元の会社、という印象がするが、実は「地域」に根差した活動を多数実現させている

#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る(TEXT4)

TEXT4:将来を見据えた、次なる輸送の手段「地域」に根差した活動は、時代のニーズに寄与した活動ともいえる。大企業の工場勤務社員向けに送迎バスを運行しているが、考え方がしっかりしていることに注目したい。車通勤を減らすことでの渋滞緩和やCO2削減に意識したものなのだ。また、昨今の少子高齢化を印象づける活動が、家族葬でのバス利用やジャンボタクシー、小学校統合によるスクールバス利用。このように、単にバスは決められた時間に運行、人を輸送する手段だけではなく、ニーズをよく知った使い方がされている。これは同社の理念が企業として「地域」や「社会」に貢献するためには何をすべきかということを第一に考えているからこその結果だ。代表取締役松浦秀則氏は、“夢”と“感謝”と“健康”と“お金”が無限大の幸せ4要素という。おそらく一つでも欠けることなく4つを融合したからこそ「地域」への愛情や、「地域」に対して新しいアイディアを提案することができるのだろう。夢のような話に聞こえるかもしれないが、同社では「エアタクシー」を実現させたいと意気込んでいる。エアタクシーとはその名の通り空飛ぶタクシーだ。昨今の技術であるドローンを活かし、それを大型化することで旅客輸送へとつなげる、という。何ともとてつもない話だが、是非叶えて欲しいと思った(写真)あおい交通 代表取締役松浦秀則氏

#9:この「地域」の優れた交通・輸送網を知る(TEXT5)

TEXT5:ビジネスをアミューズメントにできるか松浦氏のように「地域」に根差し、今ある素材を有効活用して今後につなげていくと夢のようなプランニングを叶えられるのだろう。もっとこういった発想が、この「地域」にたくさん集まると、より一層特徴的な街になるはずだ。何も「地域」は観光地になる必要は無いし、「地域」ならではの考え方があり実現すればよいからだ。そして「地域」の魅力とは「地域」の人達が魅力的だと思わなければ、それは魅力的にならない。ローカルズラウンジでは、そういったビジネスにアミューズメント性をもたせ、主に次世代を担う子ども達に紹介をしていきたいと思っている。その協力先を複数企業に募ったが、そもそもアミューズメントという観点が無い。事業所や作業所にアミューズメント性が無いことは理解できるが、ビジネスもアミューズメント性を持たせることで「地域貢献」できるという“意識”をまず持つとよいと感じている。そのためには、協調性や連携、伝えたいという気持ちが必要なのだろう(参考文献)◆日本経済新聞(有料会員向け)アジアの空港「百貨店型https://www.nikkei.com/article/DGKKZO52981470V01C19A2MM0000/◆日本経済新聞(有料会員向け)空からの地方創生(下)増える「地方から地方」 「松本―福岡」10年で6倍 路線開拓が奏功https://www.ni...

#8:この「地域」の特色ある街づくり事例とはPart2(TEXT1)

TEXT1:“特色ある街づくり事例”、「地域」を広げて見てみると・・・#4でテーマとした特色ある街づくり事例。勝川商店街を題材にしたわけだが、商店街で成功している事例をこの「地域」から少し広げて見てみると、大須商店街や円頓寺商店街などが例として挙げられるだろう。共に成功しているのだが、その要因はその「地域」に住む人の心意気であることは間違いない。しかし、そこにはそれぞれの考え方が大きく違うのではないだろうか。特に、最近の円頓寺商店街の再生にはとても興味を持つ。筆者は最近、知人と食事をするために利用したが、とてもよい雰囲気と感じた。それはおそらく円頓寺が刻み培ってきた歴史を残しながら、その場を乱さないように新しく多様な店も共存する、という融合が面白く感じさせたのだろう。そこには何らかテーマがあり、そのテーマに従って完成させてきたような気がしてならなかったのだ。その円頓寺商店街を改めて発展させたのが、市原建築設計事務所(DERO.INC)代表であり建築家市原正人氏だ。円頓寺の再生について市原正人氏に取材をした

#8:この「地域」の特色ある街づくり事例とはPart2(TEXT2)

TEXT2:仕事を通じて知った街。「よそもの」が円頓寺に通い続け、感じたこととは?市原氏にとって円頓寺商店街との出会いは、その界隈の古民家改修の仕事から始まったようだ。決してその地域に住んでいたわけではない。その仕事の合間に休憩時間があるのだが、その都度お茶を出してくれたという。しかも、それが施主ではなく近所のおばあちゃんだった。その近所のいわば世話好きなおばあちゃんは三味線や長唄を教えている師匠で、古来から伝わる日本文化に対して興味があった市原氏は改修工事完了後は三味線を習うことにし、引き続き円頓寺に通うことになる。その稽古を通じて商店街は身近な存在となり、親しみを感じていったのだ。今日のような関わりに発展していったのは、更に後で師匠がお亡くなりになった後。稽古をすることが自然と無くなったため、円頓寺に来る目的も無くなったわけだが、今度は一人で商店街に立ち寄りはじめる。三味線の稽古をしていた時は師匠や仲間たちと共に商店街を歩いていたが、一人で歩くとなると違った目線で商店街を見ることになる。おそらくじっくり見ることになったのだろう。そうなってからはじめて感じたことを当時をふりかえりながら市原氏はいう。建物は残っているがシャッターが閉まっている商店が多かったため、このまま街全体が消滅するのではないか、と。そもそも歩いている人が少ない。人が歩いてるかと思うと、その人は店に入る。そうする...

#8:この「地域」の特色ある街づくり事例とはPart2(TEXT3)

TEXT3:周辺「地域」関係なく能動的に集まってくる商店街を目指す市原氏が子どもの頃に見ていた商店街の雰囲気と違うことにすぐ気づいたという。日常の生活を提供する商店街ではなく、わざわざここに(円頓寺商店街)目がけて来るだけの価値ある店が多く残っているということだ。考えてみると、これまでローカルズラウンジでは、リージョナルランドマークは過去と現在では異なっていることを取り上げてきた。全てが変わったとは言い切れないが、商店街の役割は大きく変わったのだろう。「地域」のセキュリティ、コミュニティを育む場所としての商店街の貢献は大きかったはずだ。商店街が中心となって、つまり「地域」上げて、そこに住む近所の子どもたちを育ててきたし、毎日の買い物を通じて人と人をつなげてきたはずだ。このことは、我々のこの「地域」だけではなく、どこも同じだろう。この時代は、その「地域」が持っていた歴史と個性とは何かを考え、それを活かし新たに成長させていくことが大切なのだと筆者は感じている。

#8:この「地域」の特色ある街づくり事例とはPart2(TEXT4)

TEXT4:円頓寺の魅力を掘り下げてみると・・・その当時(約10年前※)わざわざここに目がけて来る店や残っている店で印象的だった店とは何か。飲食店が多かったようだが、印象的だったのは、例えば文房具店だという。円頓寺のメインイベントは年一回の七夕まつりで、この「地域」がもっとも大切にしている行事の一つだ。そのために、ハリボテをつくる材料を切らすことなく仕入れているという。また、相撲部屋が商店街にあり※、土俵もあった。そこにはそれを支援する「地域」の人、つながり、それらはマイノリティだが個性といえる。そんな個性、培ってきた文化をこれまでの商店街のようにいつも商店街を歩いていて店に入っていくのではなく、能動的に商店街を目指してくることにフォーカスをあて、再開発することになる。円頓寺の魅力を市原氏に語ってもらったが、商店街が一丸となって行う七夕祭りの一致団結力、四間道のように江戸からある古い街並みなど、そして何よりも「人」、ということだった。ここ(円頓寺)にいる「人」とは、ひとつは名物店主のようだが、温かみがあるという。わざわざ目がけて来る理由とは、風情ある残された街並みの中で、頑張っている面白い店主「人」に会いに来るというわけだ。それが来店する人にとってのバイタリティにつながるからなのかもしれない※2019年より10年前※現在は残っていない(写真)上から:円頓寺商店街入口/アーケード屋根...

#8:この「地域」の特色ある街づくり事例とはPart2(TEXT5)

TEXT5:「不易流行」という考えこそが、過去を活かし新たな未来へとつなげるそんな魅力を活かして今後のためにつくられたテーマがこれだ。「地理」…江戸の街並みだけではなく、時を重ねて出来上がったものを“原風景”として捉える。「商店」…新しい店が短期で入れ替わり出入りしないような工夫、長く続けてもらえるような業態、名駅には無い業態。以前は花街で娯楽がある街だったことからつむぐ。「人」…名物店主が存在するように、誘致する側もキャラが立っている人にフォーカスする。「祭り」…大切にしてきた七夕まつり、それだけで終わらないように新しい祭りも行い盛り上げる。その一つはパリ祭だ。・・・このようにこれまでの個性を読み解き、そこから新たにテーマをつくり、それに沿って実行したことが成功要因だ。これはいわば「不易流行」という考え方だろう。更に、面白い発想をしているので紹介しておく。名駅に近い円頓寺本町商店街からすると、大きな通り(江川線)を超えて円頓寺商店街へたどり着くことになる。この大きな通りは、人の行動エリアを制限させるわけだが、それを逆手にとって、街に強いコントラストを付けていくことで個性を立たせたのだ。それは使い分けができなければその良さが理解できず、できるのは大人であり、大人が楽しめる街に絞ったことが特徴だ。ここが大須商店街との違いだ。新陳代謝がある大須商店街は、老若男女国籍問わず人であふれかえ...