日々のひとりごと12−3 ーthe Blending of script and breakー

text3:プリンスにインスパイアされたストイックな部分


未発表曲が多数ストックされているという話は、プリンスが生きていた頃からよく聞く話でした。とにかく録音をし続けていることも。他のアーティストと比較してリリース数は多いものの、その何倍ものストックがあるといわれてもあまりピンときませんでした。しかし2019年の「1999」のスーパーデラックスエディションがリリースされてから、理解できるようになりました。このアウトテイク集は、当時の音づくりがよく理解でき、また、いい意味荒削りの楽曲も多々あることから、とにかく録音していたんだな、ということも理解できます。完成してなくても、その時思い浮かんだものを音に残しておく、といういわゆるアルバム制作という仕事を超えた人生そのものなのだろうと感じます。そういったストイックな部分に、私はとてもインスパイアされており、レベルは雲泥の差、開きがありすぎますが、この「スクリプトアンドブレイク」という考え方に至るわけです。

 完璧な楽曲だけを完成させて残す、アルバム収録曲以外はほとんど創作しない、というよりも、トライアンドエラー含めて未完成でも音として残し、違ったアプローチを思い浮かんだらすぐに継ぎ足すように録音する。このように毎日ブラッシュアップしていく姿勢こそが、良いものを産むのだろうと思います。そしてその録音しまくりの集大成が「サイン・オブ・ザ・タイムズ」で、このアルバムの背景には、プリンスの身の回りが、目まぐるしく変化していった時代だったといわれています。その様子はこのアウトテイクと合わせて、改めて「サイン・オブ・ザ・タイムズ」のリマスターを聴くと理解できます。自身のバンド“ザ・レボリューション”とのプロジェクト立ち上げ、進行していながらも解散。「クリスタルボール」「カミール」「ドリームファクトリー」といったプロジェクトへの変化から本アルバムに到達したこと。かなりの短期間で行われた、いわばストイックさはただただ圧巻です。

 “今の”プリンスの新曲は聴けませんが、まだまだ残っているアウトテイクをずっとリリースし続けてもらうことは、ファンにとってはとてもありがたいことです。特にこの頃の時代の音は面白いですね。

ローカルの間

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