日々のひとりごと12−2 ーthe Blending of script and breakー

text2:「サイン・オブ・ザ・タイムズ」が最高傑作だと思う部分


プリンスのアルバムは毎回、音づくりに変化がありますが、プリンスらしさや唯一無二な部分もあり、相変わらずプリンスだ、と感じる安心感もあります。音づくりの変化と唯一無二とは、携わる音楽ジャンルの広さ(ロック、ファンク、R&Bやソウル、ブルースなど)があります。おそらく元々はギターにホーン、鍵盤という多くの音でミックスされていると思いますが、そこから音を削ぎ落としてシンプルにしていく傾向があります。バージョンもいくつもつくられていき、何度も短期間で確認し、そこにプリンスらしいシャウトや歌い方が加わる気がします。1曲に対しても、ベストな音づくりをしたバージョンがリリースされていく。特にそれを感じることができるのが、この「サイン・オブ・ザ・タイムズ」あたりの音づくりだと思います。クラシカルなR&Bやファンクに当時のテクノロジーをいじくりまくってつくったのが1986年発表のアルバム「パレード」〜この「サイン・オブ・ザ・タイムズ」だと思います。プリンスは生ドラムとドラムマシーンを混ぜて音を分厚く装飾する傾向にあり、その集大成がこの頃です。

 当時ヒットしていた他の楽曲はポップであり、ロック路線が多かったことを考えると、これらは真逆な路線です。タイトル曲「サイン・オブ・ザ・タイムズ」や「IT」「フォーエバー・イン・マイ・ライフ」などは、相当音を削ぎ落としてつくられた曲でとてもラジカルです。しかし実験的な音づくりは、音楽評論家にウケがよく、またクラブシーンでも認められ、当時のガラージュサウンド(ハウスミュージック)で一世風靡したシカゴのクラブでプリンスの支持は高かったといいます(ホット・シングがそれ)。そんな実験的な音づくりをしながら成功したプリンスですが、今回の未発表曲を聴くと、加えてファンク色が強い曲が多かったことを考えると、プリンス自身、普通にリリースしても理解されないだろうと感じていたのかな、と思います。

 「アラウンド・ザ・ワールド・イン・ア・デイ」以降のライナーノーツを、渋谷陽一氏が毎年書かれてましたが、プリンスの楽曲の完成度や時間軸を考えると、自分はプリンスと同じプレイヤー側じゃなくてよかった、とオーディエンス側としてのよろこびを記載されてましたが、その気持ちはとてもよく理解できます。

ローカルの間

The "Locals Lounge" edites it about locals, local attractive point, regional activation of Japan and posts it. “地域資源”が”地域価値”となるようなモノコトを探索します。 コンシャスネス・トゥ・ディストリクト ローカルズナレッジ(NPO)