EDITORIAL NOTE~編集後記~75

text1:地域情報誌7月号と9月号の取材を通して伝えたかったこと


原稿が校了し情報誌として発行されましたので、編集後記を書こうかと思います。
今回は、7月号で取り上げた「バナル」さんと9月号で取り上げた「KAZOO」さんを対比しながら、伝えたかったことを書こうと思います。
 共に”リ(再)“という話題でした。それぞれ面白い活動で、共通点があります。社会貢献に対してとても敏感ですし、日本のこの地域に対して誇りをもって活動をされています。それぞれ解説していきますと…
 7月号のバナルさんは、リサイクルショップと標榜されてますが、文中にあった通り、空間全体での見せ方が上手く、今の時代にマッチしたビジネスの設計をされてます。日本古来からの伝統染色法である泥染を元に商品づくりを行い、一般的に不要品とされる品も見せ方を工夫してリサイクルをし、モノの大切さを伝える姿勢。これらをいかに空間全体でオシャレに見せるか、これはテーマのつくり方やトレンドのつかみ方が上手いのでしょう。そういった感覚、マーケティング、セールス手法を最近のトレンドであるD2Cというビジネスモデルで展開しているため、アウトプットに一貫性を保てるという特長があります。スタッフは、表面的な視覚で理解できるデザインセンスから始まり、理念〜ビジネスモデルやビジネスデザイン全体を受け共感するため、なお強固な組織体になっていく。そこにプラス、売上の一部を恵まれない子どもたちに寄付するという社会貢献をしていることも連携を重ねるから、サステナブル社会にマッチしたビジネスモデルになるわけです。こういった企業として伝えやすいファクターがいくつもあり、トレンドに重ね合わせることができるので、「あなたも参加するだけでサステナブルな活動になるよ」というメッセージになっていくわけです。

 一方で、9月号のDIYワークショップKAZOOさんは、DIYの楽しさを日常的に知って欲しいという意図をもっており、それを体感できるような空間を提供する店舗です。そもそもこのようなショップ/工房(スペース)があることが珍しい。しかも、参加者ご自身だけでその工房を利用しても、困ったら手伝ってもらうことも可能。そんな都合良い店舗が地域にあること自体面白い。また、KAZOOさんご自身のポジションを、職人のようなプロゆえの責任感(堅苦しい、怖い、とっつきにくい、ともいう)ではなく、あくまでプロでありながらコンシューマーに寄り添うというコーディネートする立場を取られたのは、なかなか他には無いポジションであり、スキマであり、面白い。但し、基本はリフォームショップであり、住宅業界です。ニッカホームと聞けば、大半の方はピンとくることでしょう。業界を悪くいうつもりはないのですが(私もその業界の片隅に所属していた経緯もあり、業界のことは理解しているつもりです)、どうしてもグレーな見え方になるかもしれなく、浅解り(あさわかり)な状態で記事を読んで欲しくなかったため、本当にKAZOOさんが伝えたい気持ちや経緯、実績をコピーに込めました。実績とは、ワークショップのことで、本格的に山小屋で天然の木をつかってDIYが体験できるなんて楽しそうだし、こういった活動を社会人講和ということで学生の皆さんに社会勉強として講義をされている。これはある意味、道徳の授業です。礼儀やモノに対する気持ち、それらを通して、自己をもう一度見直し、その大切さや尊さを感じる。ここまでは、記事に記載してませんので感じることはできないと思いますが、そういう気持ちの部分を想像していただけると書き手としては有り難いです。
 繰り返しとなりますが、二件とも共通することは、仕事あるいは社会と地域に対しての想いがあります。しかし、その想いを強めるか、弱めるかの判断をするのも編集主幹として携わる私の役割でもあります。伝えた方がよいこと、伝えなくても足を運んでいただくことのプライオリティを上げることで、伝わることもあるのです。
 なにより、みなさんがこれらの記事を読んで、それぞれの活動はもちろん、少しでも「地域」として興味を持っていただけると嬉しいです。

バナル店舗内Photo。ライティングに工夫を凝らし展示していることもポイントの一つ

こちらはKAZOOの工房。DIY好きじゃないとなかなか揃えられない工具類が勢ぞろい

ローカルの間

The "Locals Lounge" edites it about locals, local attractive point, regional activation of Japan and posts it. “地域資源”が”地域価値”となるような モノコトを探索します。