EDITORIAL NOTE〜編集後記〜84

text1:「イーアス春日井」は地域にどんな影響をもたらすのか?

且つて何度もザ・モール春日井あるいはその跡地ということで取り上げてきたこともあり、ついにオープンした「イーアス春日井」について取り上げないわけにはいかないなあ、と思い書いてます。
ここのところ、各メディアやインスタなどのSNSで「イーアス春日井」をどのように取り上げているかというと、国内最大級の規模を誇る「無印良品」、あるいは愛知県初などの飲食店を中心にクローズアップされてます。そりゃ、そうですよね。そうしないと、特に広域からは見向きもされないわけですから。至極全うです、うんうん。しかしこの「ローカルの間」は、グルメ紹介サイトでも商業施設紹介サイトでもないわけなので、そういう観点ではなく取り上げていきたいと思います。
 まず、ダイワハウスさんのデベロッパーらしさを感じたのは、ステンドグラスを継承したことです。建物仕様やデザインから、どうしても小さくせざるを得なかったと思いますが、外観とそして店舗内インテリアにも入れたことは、その「土地の記憶」を継承した=且つての地域の象徴を残したわけで、評価をすべきポイントです。
 また、敷地については、持続可能な店舗づくりを感じます。そこは二つあり、ひとつは立体駐車場を残し利用したこと。もうひとつは、オーバーブリッジ(国道19号逆側から入ることができる車道~橋)をそのまま利用したこと。地域のすべての方が感じることでは無いかもしれませんが、壊してまた建設しなおすよりもそのまま残せるものは再利用した方が、コストやいろんな意味での環境面、そして何より、先ほどの「土地の記憶」を残すことになります。駐車場やオーバーブリッジでいちいち思い出すなんて、私がこの土地に関して相当思い入れがあると感じるかもしれませんが、その通りです。そこには特徴がなかなか見いだせない地方にとっての高度成長期から始まりバブル期までの日本の黄金時代(いわゆる「昭和」な・・という表現にふさわしい頃)の象徴であるショッピングモール、という地域にとっての娯楽や関係性でも、やはり印象深いものなのです。この立体駐車場やオーバーブリッジを活かしての敷地配置のためか、外側全体に駐車場、中心に配置している建物へ人は入っていくという、あらゆる方面が入口という点は配置としてはわかりやすい構造です。正直、建物が大きく、周辺の風景が楽しめる散歩道になっていないのは残念ですが、おそらく日常使いとして、特に広域よりもある程度マーケットは絞られるとみての配置だと感じます。これはショップにも影響しており、「愛知県初」だったり、興味をそそる飲食店はあるものの、24時間営業の西友、少し休憩したい時のスタバ、定期的に通うことを想定しての医療施設など、周辺地域にとって必要不可欠なモールであることが今回のコンセプトであり、マーケティングの結果だと思います。
 春日井西武ショッピングセンターと同様に「地域」を意識した企画を実現している点も注目しておきたいですね。それは、モビリティサービスです。春日井市役所、商工会議所などと連携をしています(詳細は下記の参考文献「PRタイムス」でご確認を)。慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科や勝川駅との結びつきにもご注目いただきたい。これもこの地域ならではの関わりが控えめながら、参加されているからです。本当に面白い試みです。
そして、オープニングイベントに「書」のイベントを採用したりと、分譲マンションや戸建ての来場イベントによくあるネタではありますが、そこはさすがハウスメーカー。しかし、こういう時に改めて地域資源に振り返るのも素晴らしいことだと思います。

 最後に。ユニクロさんの移転は、ユニクロさんによるこのエリアのマーケットの捉え方、人口に対する捉え方を物語ってます。今回の出店により、春日井店は閉鎖し移転してます。同じ市内なのでカニバリする、という理由かと思いますが、これが右肩上がりであれば店舗を増やすという判断だったはずです。こういったところにも、地方の人口減や買い物、あるいは娯楽に対する周辺地域の関わり方の変化(進化とも)を感じざるを得ません。
(参考文献)
◆イーアス春日井HP
https://kasugai.iias.jp/

◆PRタイムス
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000071808.html

◆名古屋情報通
https://jouhou.nagoya/iias-kasugai/

(以下のPHOTOは、上記HPより拝借しています)

過去、日本最大級を誇ったステンドグラスは店舗内インテリアの一部としても利活用されている

モビリティサービスを市や商工会議所と連携をし推進する姿勢は、且つて春日井西武ショッピングセンター時代に、地元の商店を多数「専門店」として迎え入れたという協業に近い考えではないか

ローカルの間

The "Locals Lounge" edites it about locals, local attractive point, regional activation of Japan and posts it. “地域資源”が”地域価値”となるような モノコトを探索します。