(プロローグー3)レジリエントなまちづくりをなぜ考えるのか?
突如として、いや、どちらかというと唐突にスタートするこの企画、プロローグとは「事前」にお伝えすべき要点であり、ー3とは、ハイフン3ではなく、マイナス3・・・つまり、3回プロローグを書いてようやくゼロになるという意味です(本題に入るまでに3回も私のウンチクが入るわけです 汗)。しかも、このPhotoはどちらの家族でどなた(誰)なんだよ、と、いわれそうですね😓。フリー素材から拝借しました。防災も家族でやり始めると楽しそうだなあ、という想いをそのフリー素材に託しました。
そう、「災害」あるいは「防災・減災」は、楽しくない。というか取っ付きにくい、と思いませんか。これまで当法人は、地域の魅力発信、地域活性化を軸にレポートしてまいりました。それは地方創生の一環であり、国家プロジェクトの一つです。いわゆる移住定住にかかわり社会的意義があり且つすべてのひとが関心を持つテーマだと思います。ご自身が生まれ育った地域ならば、誰しも豊かにずっと繁栄して欲しい、と思うはずです。
その多数ある国家プロジェクトの中で、実は地域づくりと関連しなさそうで関連するものとして「国土強靭化(ナショナルレジリエンス)」つまり”レジリエントなまちづくり”があります。このレジリエンス(名詞)あるいはレジリエント(形容詞)は、「回復力」「復元力」「弾力性」を意味し、”しなやかで強い”とも表現されます。
昨今の気象変動は、人類に大きく影響を与えていますが、”しなやかで強い”社会づくりが、いわゆる「災害」から身を守ること、自然環境は止められないけれど、私たちが防御(防災)することで「災害」にならずに済むことなのです。
この「災害」あるいはそれを防ぐためのノウハウである「防災・減災」は、とても地域づくり(「共助」という表し方もされる)に関わっている、ということを表す文言をご紹介します。同志社大学さんのHPより引用しますが、学術的にもいわれていることなのです。
”災害は理学や工学の研究対象と思われがちである。しかしながら地震や津波,あるいは洪水・土砂の崩落などの自然現象に対して社会の防災力が万全に対応できれば被害は発生しない。言い換えるなら,①被害の発生を抑止するための予防的な備え,②被害が万一発生してもそれを最小限にとどめるための事前の備え,③それにも関わらず災害が発生した場合の効果的な緊急対応,④そして被害が拡大した後に社会を復元させていくための努力,といった社会の側の対応(防災力)いかんによって災害の規模は大きく左右されるのである。つまり,災害因は理学・工学的現象であるのに対し,災害は社会的現象として考えることができる。災害が社会的現象であるならば,社会の側の対応によってその被害を合理的に制御することもできる。災害による生命や財産の被害を軽減するために社会学者はどのような問題に取り組んでいるのかをできるだけ体系的に講じる。”
私は”防災士”という資格を保有していますが、つくづく思うことは、いざという時に、”防災士”として何がお手伝いできるのか、ということです。悲しいかな、かなり限られていると考えておいた方が良いかもしれません。
そのため、事前準備に力を入れ、備える段階でお役に立てることこそが、”防災士”のあるべく姿と思うのです。もっというと、有事の時にはあらゆる力が必要で、一人では何もできないのが現実的でしょう。
社会学に携わるもの(私自身)としても、「地域づくり」「地域との関係性」「地域の魅力」の一助としての「防災」を研究する過程をここに記し、少しでも「防災・減災」という観点でお役に立てればという想いでこのコーナーをはじめました。「防災・減災」がなぜ「地域の魅力」へとつながるか。それは、前述通り、災害が社会的現象であるならば,社会の側の対応によってその被害を合理的に制御することもできる=地域でのつながりに大きく関与するからです。
このコーナーは、模索しながら進めるため、まとまったものではありませんが、どこかで統合したページもお示ししたり、工夫をしながら、”不定期”ですが、はじめたいと思います。
目指せ、取っ付きやすい「防災・減災」。関わる皆さんと共に防災分野のエバンジェリストになり、多くの人とノウハウを共有することで、地域づくり、そして地域は魅力的になり、大きな文化になると思うのです。
※3回を予定しているプロローグは毎週更新していくつもりです。その後の更新度はまだ未定です😦
♧同志社大学HP
http://soc.doshisha.ac.jp/courses/%E7%81%BD%E5%AE%B3%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%AD%A6/
♧国土強靭化/内閣官房HP
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kokudo_kyoujinka/index.html
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