マイクロツーリズムとワーケーションの相関性とは?
今日(2022年7月16日土曜日)の日経新聞で面白い記事があったので、このコーナーに記しておきたいなと思ったのですが、一つはこのコロナ禍で、修学旅行の行先が変わってきたこと。首都圏の地域経済面では「コロナ下、1都3県を敬遠。マイクロツーリズム拡大」と見出しがあり、近場でありながらも自然環境豊かなエリアを選定されている傾向にあるようです。また関西では京都・奈良が減少、それ以外の滋賀琵琶湖でのカヌー体験や和歌山での捕鯨400年の歴史を学ぶとあり、東海圏では、三重や岐阜だったり、北陸金沢は金沢城周辺での金箔貼りや和菓子づくり、水引といった伝統文化の体験などの評価が高いということです。この「歴史」のみならず、「体験」を組み入れたことはとても大切なことだと感じます。新潟県三条市では、モノづくり企業の工場見学を増やしているとありますが、こういったモノづくりも、北信越のように食文化が豊かな場所ですと、掛け合わせで魅力が伝えられるのでとても面白い案件だと思いました。
二つめは「ワーケーション」といった気軽にエリアを横断して過ごす機会になる・・・なりつつある案件として、三井不動産さんの取り組みで、三井不グループの住宅購入者に特典として、同社取扱の賃貸物件(居住物件以外)やリゾート施設を貸し出すサービスを2023年より始めるようです。これも面白いですね。先般、NTTさんの取り組みを記載しましたが、リンクしてきます。
このように、観光に対する考え方や居住に対する考え方が変わると面白くなります。例えば、インバウンドを受け入れる体制が出来た時。ただ景色や文化を見てもらうのではなく、ポピュラーな歴史あるエリアのみならず、日常的な日本の風景や仕事のスタイルを体感、体験できるわけです。意外とそういった文化を他国の方は知りたいと思いますし、日本に対しての選択肢が増えると良いと思います。
実は「ワーケーション」といったエリアフリーな発想は、その「ワーケーション」として選択するエリアの身近な魅力を知るきっかけになる、更に選択する幅は広がるということを考えるとで、「ワーケーション」と「マイクロツーリズム」という発想とは、とても相性が良く、相関性の高い話題と捉えました。
一方で洋上風力発電の話題もありましたが、まさに日本らしいニュースで、保守的であるととても感じます。国内最大手商社と組むのが米国企業というこの背景も社会情勢と比較すると理解できる話です。日本は島国ですが、デジタルを通してもっとエリアフリーになるとビジネスも幅広くなると思いました。
(参考文献)
修学旅行、埼玉・群馬→石川が増加 金沢、伝統文化で誘う:日本経済新聞
♧キッチンこだまさん
とても「昭和」な定食屋さんです。実は肉盛りが食べてみたくて、お昼どきにお伺いしたのですが、この時間は日替わりランチのみの対応のようです。それを知らずに「肉盛り」をオーダーすると開口一番「SNSで見てきた人か?」と尋ねられ、日替わりランチを勧められました。ならばと、日替わりランチをオーダーすると、私のことを気にしてか、あるいは、不服な態度と感じたのか…「嫌なら、前にコンビニがあるから。そっちの方が品揃えたくさんあるわけだし、無理にウチ(この店)でランチを頼む必要は無いよ!」と店主はいうのです。まさに「昭和」な会話ですね。わざわざご自身から「忖度」したような提案は面白いなと思いました。
さらに店主は畳み掛けるようにいいます「このボリューム、この調理、値段に自信あるから」と。いやー、ホントだ。確かに、550円でこの品数は食べる前でも理解できます。ちなみに、この日の日替わりランチは「ポークステーキ」でしたが、すべて美味しかった、でも一番気に入ったのは、実は「白米」で、この炊き加減は絶品です!これならば、誰も文句いわないでしょう。
この押し引きの会話、人によっては面倒くさいかもしれませんが、これが古き良き日本を支えた会話なのだ。バブルより前の時代。
いわゆる日本の社会を支えたといわれる「旧中間層」の典型的な例なのかもしれません。義理や遠慮を強い発信力で補い、最後はお得であることをしっかり伝える。ある意味おもてなしですが、奥ゆかしさのあるおとなしいおもてなしとは違う荒削りな接客の方が私は「昭和」を感じますね。
おそらく、SNSでこれまで以上に幅広い層が来店していることでしょうから、こういった隠れた名店のある地域は、町上げてグローカル化を図るべきでしょう。
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