NO.1-2:地域にとっての「書」を考える

TEXT2:勝川南エリア、町名も「小野」、小学校名も「小野」小学校へ取材した



校長室へ通していただく。目に入ってくるのは、小野道風の肖像画や書道家の「書」の作品である。

おそらく「書」通にとってはたまらない空間なのだろう、この「書」づくしの校長室で、安藤透校長と教員の方にお話を伺った。

言ってみれば、小野小学校は春日井市立の小学校の中でも、書の模範校と言っても過言ではない。

全学年を対象にした書道科の授業導入以外に、書をイベント化し様々な工夫をしながら、継続している。

それは、毎年3月に全学年で取り組む「書」の作品展だ。小野小学校オリジナルであり、当然書道の授業とは別カリキュラムなのだ。

毎年、二学期に入ってから準備に入るというこの大がかりなイベントは、学年最後の集大成となる。

各学年のフォローを書道科の先生によって行われるのだが、毎年テーマ設定からはじまり、全生徒が「書」をキチっと仕上げられるように指導する、プロデューサーの役割をする。

単に「書」を美しく書くのではなく、「書」の持つ幅の広さや表現することの楽しさを生徒に教え、親しんでもらおうというコンセプトのもと、プロデュースするようだ。例えば、(甲骨文字など)様々な書体で「書」にチャレンジをしたり、飾りつけを行ったり、と毎年試行錯誤を重ねて完成へと導いていく。

最後に完成した作品は学校内で披露。親御さんにもご覧いただくわけだが、並んだ作品群は想像するに感動的であり各学期の締めくくりとしてとても良い調和を形成していると思われる。


(写真)「書」に関わる作品や受賞記念品に囲まれている校長室(小野小学校)

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